整形外科・リウマチ科Orthopaedic

新しい概念の人工肩関節~リバース型人工肩関節~

リバース型人工肩関節は海外ではおよそ15年前より使用され、成績向上のための数々の変遷を経て、本邦に導入されました。リバース型人工肩関節は腱板が機能していなくても肩の動きを得ることが得られる可能性をもっています。つまり、これまであきらめていた肩の動きを取り戻せる可能性があります。

ただし、本邦では導入されたばかりであるため、施行できる医師、施設、適応が限定されており、学会の調査も義務づけられています。

適応 変形性肩関節症または関節リウマチで、広範な腱板断裂が認められるもの、かつ可動域(腕を上げる角度)が100度未満であること、高齢者の肩の粉砕骨折など
手術 肩甲骨側(肩の受皿側)に半球状の人工関節を挿入し、上腕骨側に半球上に凹んだ人工関節を挿入します。(写真参照)
合併症 従来型の人工肩関節と同様に感染、脱臼、骨折などの合併症は報告されています。
手術前検査 通常の術前検査に加え、CTやMRIの検査が必要になります。
CTでは骨の質や欠損を確認し、MRIでは腱板の状態を確認します。
費用・入院期間 費用や入院期間は従来と変わりません。高額医療費制度が適応されます。
また、入院期間は5日~2週間となります。
リハビリ 個人差はありますが、退院後、数か月は必要となります。

当院では最適、最新の治療をみなさまに提供すべく、個々の状態に合わせた治療を行っております。

肩の痛みや動きで困っている方は、お気軽にご相談下さい。