診療概要
メッセージ
皆さんはじめまして、脳血管内治療センターの兵頭と申します。私はこれまで脳神経外科医として開頭術と血管内治療の両方を数多く経験し、2002年には日本脳神経血管内治療学会会長を、2012年から日本脳神経血管内治療学会理事長を4年間努めて参りました。数年前からは脳神経血管内治療専門でやっていますが、今まで6,500例以上の脳血管内治療を行い、そのうち脳動脈瘤は3,000例以上の症例を経験。また、脳梗塞の原因となる頸部内頸動脈狭窄(動脈硬化で血管の内腔が狭くなる病気)に対してステントいう金属の筒で広げるステント留置術も1000例近く経験しております。
さて、脳血管内治療の領域は海外を中心に目覚ましい技術の進歩を遂げており、それらは日本国内にも導入されつつあります。私達は予てより、それら最新技術を積極的に取り入れ、全ての患者さまに高度な脳血管内治療を提供すべく活動して参りました。その方針は鎌ケ谷総合病院においても同様で、血管内治療の精度向上に大きく寄与するハイブリッド手術室(SIEMENS:ARTIS icono D-Spin)の導入をはじめ、これまで治療困難とされてきた大きな脳動脈瘤の治療で威力を発揮するフローダイバーターステント治療(金属製のメッシュ状の筒を血管内に留置して破裂を防ぐ治療)、脳動静脈奇形や硬膜動静脈瘻などの動脈と静脈が直接つながるような疾患の治療に威力を発揮する液体塞栓物質を用いた治療を先駆けて行っております。経験と日々アップデートされる技術に基づいた安全な治療を心がけておりますので、脳血管疾患治療でお困りの際は是非私達にお声がけ下さい。
兵頭 明夫
鎌ケ谷総合病院 脳血管内治療センター長
医療機関のかた、救急隊のかたへ
当院では発症早期の急性期脳梗塞に対するt-PA静注療法及び血栓回収療法がいずれも施行可能です。
t-PA静注療法は発症4.5時間以内の脳梗塞患者が適応になります。血栓回収療法は発症後24時間以内(最終健常確認時刻より24時間以内)で一定の条件を満たせば適応になります。
血栓回収療法の適応患者様は、いわゆる脳主幹動脈閉塞(large vessel occlusion; LVO)の方が中心になります。LVOの患者様の症状の特徴は以下の通りです。
・重度片麻痺
・皮質症状(失語、半側空間無視)
・眼球の共同偏視
上記3項目の症状に加えて心房細動を認めればLVOの可能性が高く、早期に血栓回収療法を行う必要があります。血栓回収療法は日本脳神経血管内治療学会の専門医・指導医ないし、それに準ずる脳血栓回収療法実施医が在籍する医療機関のみでしか行うことができません。当院には日本脳神経血管内治療学会の指導医が2名在籍しておりますので、LVOを疑う患者様がおられましたら当科までご相談下さい。
医師紹介
一般社団法人徳洲会脳血管内治療顧問
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